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Articulo de DAI FUJIMOTO vol.1

2005年11月09日

8月末に始まったリーガも、先週末で11試合を消化とほぼシーズンの3分の1が過ぎたことになる。開幕前の予想と照らし合わせてみると、いつものように多くの驚きが秋の3ヶ月を駆け巡った。

順位表を見てまず目が行くのは、オサスナが首位にいるということ。牛追い祭りで有名な町パンプローナのこのクラブはメキシコ人監督ハビエル・アギーレに率いられ、8勝3敗と既に24ポイントを獲得している。先シーズン46ポイント、15位でフィニッシュしたことを考えれば、ここまでの成績は文句のつけようがないものである。オフェンス、ディフェンスどちらかが特別秀でているわけではないが、得失点差+5と接戦を制しているのがこれまでの好成績に繋がっている。

そしてヘタフェやセルタといった降格候補と目されていたクラブの奮闘振り。シュスターが指揮を取るチームは、昨季のレバンテといい開幕当初は調子がいいものの、節を重ねるごとに目に見えてその勢いが失速していくのはスペインでは誰もが知っていること。そうした懐疑論は存在するもののヘタフェが見せているこれまでの戦いぶりは、ヘタフェファンならずとも好感を抱けるもので、リキとグィサが織り成す魅力ある攻撃は他チームのディフェンスを悩ませている。

次にガリシアの雄セルタ。昨季2部降格という憂き目に遭いながらもわずか1年で1部に復帰。昇格を成し遂げたメンバーを中心に、さらにプラセンテ等の代表クラスの選手も獲得し、これまでのところ4位につけるなど充実した序盤戦を送った。

開幕前評価の低かったクラブが上位に位置するからには、当然期待外れだったチームが存在する。バレンシアとデポルティーボはインタートト杯、予選敗退という苦汁をなめたシーズン前からチーム状態を改善することは出来ず、中位をさまよっている。しかしながら両チーム共に、特にバレンシアはバルサ、レアル・マドリーに迫る戦力を保持しているだけに今後の巻き返しは期待していいだろう。

バレンシア、デポルティーボ以上に期待はずれだったのがアトレティコ・マドリーとエスパニョール、そしてアスレティック・ビルバオである。トーレス、ケズマン、マキシ、ペトロフと守備のリスクを恐れず攻撃的選手を多数スタメン起用し続けるビアンチ監督の選択には“アトレティ”サポーターも歓迎の意を表するものの、このまま結果が出続けなければより現実的な対応が求められる事となる。

エスパニョールは危惧されたUEFAカップとの連戦に苦しんでいる。今季は本当に残留が彼らの現実的な目標となるかもしれない。そしてバスクの名門アスレティック・ビルバオは最下位に沈んでいる。

バルサ、レアル・マドリーと並び、未だ2部に降格したことの無い名門中の名門。しかし今季はこれまで1勝4分け6敗と、遂に先日には監督の首が切られた。新しく就任したのはハビエル・クレメンテ。これでビルバオの監督就任は3度目と誰よりも濃いビルバオの血が流れているこの男にチームは巻き返しを託す。

2部降格を争うことになるのは、アラベス、カディスの昇格組に大久保が所属するマジョルカ、そしてオフェンスに深刻な問題を抱えるラシン。現在の状況を考えればエスパニョールとビルバオもこのリストに加えてもいいのかもしれない。

そしてスペインが世界に誇る2台巨頭バルセロナとレアル・マドリー。順位表に目をやればバルサが得点27、失点11、勝ち点22で2位、レアル・マドリーが得点22、失点11、勝ち点21で3位とほとんど違いは無い。しかし順位表では出てこないところで両チームには大きな違いがある。まず、バルセロナが豊富な戦力をフレッシュな状態で保つために、ローテーション制を敷いて主力選手の疲れを考慮していること。それに対してレアル・マドリーはジダン、ロナウド、バプティスタ、エルゲラが怪我をして、ベンチに座る控え選手はカンテラ(下部組織)の選手が占めるという状態である。

これまでのところ、レアル・マドリーは根気強く勝ち点を拾ってきているが、怪我人の大量発生は他の選手にもコンディション面で悪影響を及ぼしかねない。マドリーのスタメンを飾る選手たちは当然各国の代表選手級。代表戦とリーガ、チャンピオンズリーグとの掛け持ちでスタミナが切れるのは目に見えている。とは言ってもジダンを始め高齢選手を多く抱えるマドリー。これは想定できる範囲の事態だったと思うのだが。

さらにバルセロナは継続性というアドバンテージをもっている。ライカールト政権は3年目に入り、もはや選手監督間の相互理解は完璧といっても良い。交替選手の役割もしっかりと定められているし、チャンスがいずれ来ることが分かっているから控えの選手も士気が落ちることは無い。

一方ルシェンブルゴ監督も昨シーズン後半から采配を振るい選手のキャラクターを掌握し、選手も彼の戦術を理解しているはずだが、ロナウドの存在有無で途端に得点能力が落ちてしまうように個人の能力に頼る面が多くチーム完成度の面ではバルセロナに大きく差を開けられている。

現状を見れば今年もバルセロナが首位を独走してしまう可能性は少なくない。しかしながら、ここ10年間リーガにおいては連覇を果たしたチームが無いという事実はバルセロナニスタにとって忌々しいデータである。

奇しくも次節はサンティアゴ・ベルナベウでのクラシコ。この2強の直接対決では現在の成績やスター選手の存在は意味を持たず、“相手を叩き潰す”といったあくなき勝利への気持ちを持つことが試合を左右する。そしてその戦いに参加しているのはもちろん選手だけではない。スタジアムに集うサポーターも同じ気持ち、いや選手達以上に強い思いを込めチームを後押しする。ピッチ上では11対11と同じ条件とはいえ、そこにサポーターが加わるためホームチームが圧倒的に有利な状況であるのは言わずもがなだ

今回のサンティアゴ・ベルナベウ、間違いなくスタジアムは白く塗りつぶされアスルグラナ(紺とえんじ、バルサのニックネーム)にはブーイングが鳴り止むことは無いだろう。19日に行われるレアル・マドリー対バルセロナの伝統の一戦クラシコ。いえることは唯一つ、今季のリーガの行方を決める大事な一戦になるということだ。

(文:藤本大)

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