バルセロナ遂に連勝ストップ
2006年02月07日
アフリカ選手権でエトー、イエローカード累積でロナウジーニョと飛車角落ちのバルセロナが、ホームにA・マドリーを迎えたリーガ第22節。この試合の前までリーグ戦14連勝中だったバルセロナは、永遠のライバル、R・マドリーが持つリーガ記録(15連勝)に挑戦した。
両者の対戦は、このところA・マドリーが好成績を残している。昨シーズンはカンプノウで0−2と勝利し、今シーズンのアトレティコ、ホームの試合では、ペトロフのセンセーショナルな活躍により2−1で勝ち点3を手にしている。現在、向かうところ敵無しの強さを誇るバルセロナにとって、今シーズン、リーグ戦唯一の黒星を喫したのが他でもないアトレティコ・マドリー。当然、王者は借りを返すべくモチベーション高くこの試合に臨んだ。
今や、世界でも屈指のDFとなったプジョール。ロナウドやフィーゴ、数々の名手たちを完封してきた彼も、何故かフェルナンド・トーレスの前ではデビュー当時の危うさをさらけ出す。この日もエル・ニーニョ(F・トーレスの愛称)のスピードにいいようにやられ、後半13分には、そのF・トーレスへのタックルで、珍しくイエローカードを受けた。
バルセロナはこの日、メッシとラーションの2トップを採用し、中盤をボックス形にして後ろにマルケスとイニエスタ、前方にデコとファン・ボメルを配置した。と言っても、いつものように中盤は流動的、4人も目まぐるしくポジションを入れ替えた。今シーズン初めてウイングを捨てたバルセロナ、好調ジュリはベンチで戦況を見守った。しかし、前半このシステムが機能することは無く、バルセロナ戦術のベースとなる「中盤での優位性」は結局選手交代を講じても試合終了まで見つけることは出来なかった。
そしてF・トーレスが輝いた。前半32分、ゴール前のこぼれ球に誰よりも早く反応すると強烈なシュートを叩き込んだ。先日、「チームの低調なパフォーマンスは全て自分の責任かのようにファンもメディアも話している」と苦しい心情を吐露したエースが、心の鬱屈を吐き出すゴールを決めた。
メッシが怪我のため後半開始からジュリと交替し、さらに明らかに中盤でスペースを消しあっていた4人の一人、ファン・ボメルを下げてエスケーロを左ウイングとして投入したバルセロナ。しかし、後半反攻ののろしは開始直後のアトレティコ、マクシのゴールですっかりその火を消してしまった。その後、プジョールのヘディングシュートをGKレオ・フランコがナイスセーブするシーン、ペトロフのFKがバーを叩くシーンを経て、後半19分遂にバルセロナがゴールを破る。イニエスタのパスを受けたラーションが上手く右足でゴールに流し込んだ。
このゴールで再び炎が燃え出したバルセロナだったが、その火を完全に打ち消したのはエル・ニーニョだった。後半30分、カウンターからこの日2点目となるゴールをトーレスが決め、バルセロナの連勝は遂に14でストップした。
エトー、ロナウジーニョを初め、シャビ、ベレッチ、モッタ、エジミウソンまでが欠場したバルセロナ。この日は7人まで入れるベンチに5人しか控えがいないほど、台所事情は苦しかった。リーガでは久々の敗戦となるが、国王杯では先日サラゴサに敗れたばかり(第2戦ホームで勝利するも、2戦合計スコアで敗退が決定)。「バルセロナ危機説」がメディアを騒がせ始めたが、それでも2位バレンシア、3位レアル・マドリーの差は、それぞれ9、10とまだまだ大きい。
対するアトレティコ・マドリーは、これで今シーズンバルセロナに2連勝。歴史に残る戦いを見せるバルセロナを粉砕したチームも、バルセロナの栄光と共にこの先語り継がれていくことだろう。敵地で勝ち点3を手にしたことに加え、エース、F・トーレスが爆発したことが今後に向けての大きな収穫となった。
