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こつこつと
2007年11月25日
藤田安澄が所属するモストレスは同じマドリーのチームピントと対戦し3対0と新監督就任以降一番の試合を見せている。肉離れ気味であった藤田であったが、しっかりとこの日も先制点を決める活躍を見せている。
「チームは素晴らしい試合をしてくれた。後半、ピントが早い時間からパワープレーに出てきたことからもそれが証明されるだろう」試合後、モストレス監督ダビ・サモラーノはそのそり上げた頭同様にきらきらとした歯をみせ満足感を表した。
スペインでは多くのクラブに起こる意思の不統一に前節は不満を見せた藤田だが、チームは一週間で進化を遂げていた。個人の才能に任せたプレーだけで、チームとして機能していなかったチームだが、当たり前のことではあるが、しっかりとチームとしての意思のあるパス、攻撃をみせる。
口火を切ったのは藤田。この日、先発を外れたものの、5分後に出場した助っ人は8分、カウンターから、もう一人の助っ人であるソフィーからのスペースへのパスをしっかりと感じとり、GKをあざ笑うように飛び出るところに併せてシュートを放ちネットを揺らした。
主導権を握ったことで落ち着きを手に入れたモストレス。早い時間帯にスコアボードを戻そうとするピントの攻撃をしっかりと捌き、15分にはパトリが追加点を奪い前半を終了した。後半になっても流れは変わらず、モストレスは26分に理想的な3点目を決める。右サイドから中盤と経由したボールを最期、日本人とのハーフであるクリスが仕上げを行なった。
3点差をつけられたピントは得点差を縮めるためにパワープレーの策をとり、フィールドプレーヤーを5人にして攻め込むも、モストレスは乱れることなくしっかりとブロックを形成し、大事なところではしっかりと選手が詰めチャンスを作らせず、落ち着いたプレーを披露。
先制手を決めた藤田はその後何度かチャンスを掴むものもGKのファインセーブもあり、1試合1点記録を更新している。試合後、「今日は複数点を取るチャンスがあったんですけどね。次の試合では得点を量産したいと思います」と笑顔と共に点取り屋としての仕事を果たすことを誓っている。
前回の試合では日本代表復帰初試合と言うこともあり、意思の疎通がしっかりと出来ないとフラストレーションをためていた藤田だが、ピント戦後はチームの見せた進歩に満足を見せている。もちろん、試合内容だけでなく、藤田のこの苛立ちをしっかりと感じ取ったキャプテン、監督との話し合いがあったことを言うまでもない。
監督ダビ・サモラーノは藤田について試合後語ってくれた。「アスミには技術、体力、全てにおいて満足している。何よりも彼女の試合に対する姿勢を高く自分は評価している。負傷をした足で10分以上もプレーをしてくれる選手なんてそうはいない」と藤田のプレーは監督が変わっても変わらぬ高い評価を受けている。
チームの中でも上手く溶け込んでいるようで、チームメートからはかっこいい日本人の男の子を連れてくることをせがまれている。まるで日本の女子中高生達が話すような会話が試合後には自然と起きているのはその一例だろう。
次の試合はホームでリーグ最下位を迎え入れるモストレス。藤田は再び1得点なのか、それともこのチャンスをしっかりとものにしゴールを量産できるのか。それは次の笛がなり終わるまでの楽しみになりそうだ。
